早稲田文学2015年春号、刊行!
- 作者: 早稲田文学会
- 出版社/メーカー: 早稲田文学会
- 発売日: 2015/02/04
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (7件) を見る
2月6日に「早稲田文学2015年春号」(第10次10号、通巻1012号)を刊行します!
今号の目玉は早稲田文学編集委員が大集結です!
東浩紀さん、角田光代さん、川上未映子さん、藤井光さん、ヤマザキマリさん、堀江敏幸さん、市川真人さんが都内某所に集まり、ミーティングと撮影を行いました。その模様は、大増量のグラビアに掲載されています。撮影は今号も篠山紀信さん。ここからさらに新しい誌面が生まれる瞬間が記録されています。ぜひご覧ください!
もう一つの目玉は、特集 「悪から考える 「超道徳」教育講座」。
狭いルールの「正しさ」からひととき逃れ、魅惑の「悪」の世界へ! 文学と「悪」との関係をさまざまな角度から考えます。
まずは、鈴木大介さんと中村文則さんの対談。『最貧困女子』が話題、犯罪加害者を取材してきた鈴木さんと、デビュー以来、最新長篇『教団X』まで一貫して「悪」を作品のテーマにしてきた中村さん。「悪」を見つめ続けてきたふたりの対談「悪はどこから来るのか」。
黒田夏子さんのエッセイ「えにしだはしなやかで」は、犯罪と入獄を繰り返し、スキャンダラスなイメージの強い作家ジャン・ジュネの魅力が、やわらかに綴られます。
千葉雅也さんと墨谷渉さんと羽田圭介さんによる鼎談「「後ろ暗さ」のエコノミー――超管理社会とマゾヒズムをめぐって」の話題は、極端なクリーン化が進む社会で、性愛や「恥」をめぐる言説はどう機能するか。日々、息苦しさを感じる人はぜひご一読を。
文学と悪に関する論考も大充実。大澤真幸さんの論考では「純粋な悪」が意外な作品で発見されます。柳下毅一郎さんは、SFにおける悪の概念を考察。倫理や道徳をつぎつぎ解体していくSFにおいて、悪は存在しうるのでしょうか。
千野帽子さんの論考では、近代文学はなぜ悪や不幸が好きなのか、いわゆる「文学っぽさ」とは異なる角度から考察。そんな近代文学の華(?)・姦通小説を論じたのは斎藤美奈子さん。パターンを読み解くとともに、その困難も明らかに。
道徳を外れ、罪を犯したものたちは、何を語り、どう語られるか。多くの犯罪者手記を出版してきた篠田博之さんが出会った、一過性の事件報道では知ることのできない、彼らの言葉とは。
平山亜佐子さんが紹介する、ハート団、銀杏返組、女愚連隊赤旗組といった戦前の日本を賑わせた不良少女たち。良識ある大人たちの眉をひそめさせる破天荒な姿は、現代のライオットガールに通じるような痛快さを感じます。
アンケート企画「あたらしい『檸檬』」。丸善に置いたレモンを「黄金色の爆弾」に見立て、頭の中で完全犯罪を遂行した梶井基次郎の短篇初出から90年。現代の書き手や書店員に、新しいイタズラのアイデアを考えてもらいました。
今号も盛りだくさんでお届けします! お見逃しなく!!
「早稲田文学2015年春号」は、全国書店、ネット書店、筑摩書房ウェブサイト、早稲田文学ウェブサイトでご購入いただけます。
【書誌情報】
早稲田文学2015年春号
発行:早稲田文学
発売:筑摩書房
発売日:2015年2月6日
定価:本体1300円+税
ISBN: 978-4-480-99303-8
【もくじ】
◆グラビア
Kishin×WB&編集委員就任にあたって
東浩紀 角田光代 川上未映子 藤井光 ヤマザキマリ 堀江敏幸 市川真人
撮影・篠山紀信
◆特集 悪から考える 「超道徳」教育講座
▼対談
鈴木大介+中村文則「悪はどこから来るのか」
▼エッセイ
黒田夏子「えにしだ(Genêt)はしなやかで」
▼鼎談
千葉雅也+墨谷渉+羽田圭介「「後ろ暗さ」のエコノミー――超管理社会とマゾヒズムをめぐって」
▼論考
大澤真幸「純粋な悪はどこにある?」
柳下毅一郎SFの中に悪は存在するのか?」
千野帽子「悪は文学の題材かもしれないが、文学の問題とはかぎらない。」
斎藤美奈子「姦通小説にみる不倫の末路」
篠田博之「私が接した犯罪者の「言葉」」
平山亜佐子「はみだし者から少女たちへ」
▼アンケート
あたらしい『檸檬』
千葉雅也 墨谷渉 羽田圭介 温又柔 佐々木中 高頭佐和子 福永信 藤野可織 星野智幸 松波太郎 村田沙耶香 胗下恭平 雪舟えま
◆小説
雅雲すくね「就職運動酩酊記」
堀井拓馬「最愛でないあなたへ」
間宮緑「別れ」
◆シンポジウム
池澤夏樹+伊藤比呂美+酒井順子+中島京子+堀江敏幸+市川真人
「古典を訳す苦悶と歓び――『日本文学全集』刊行開始にあたって」
◆翻訳連載
ウラジーミル・ソローキン【訳・解説・松下隆志】「テルリア」連載開始!!
J・M・クッツェー【訳・鴻巣友季子】「イエスの幼子時代」最終回
セース・ノーテボーム【訳・松永美穂】「儀式」最終回
ドン・デリーロ【訳・都甲幸治】「ホワイトノイズ」第五回
閻連科【訳・泉京鹿】「炸裂志」第三回
◆シリーズ 危機にあらがう声
宇戸清治「クーデター後のタイ作家集団「セーン・サムヌック」の沈黙と抵抗」
◆GJ+WB
松家仁之「電信柱」
◆エッセイ
石川美南「クリスマスの灯台」
◆レビュー ことばの庭
橋本輝幸「二〇一四年〈ザ・ニューヨーカー〉回顧」
山本貴光「国の彼方に、あるいは地球幼年期の終わりに向けて?」
◆本のまわりをたずねて
第三回・ボイジャー
早稲田文学2014年冬号の内容紹介(その6)
- 作者: 早稲田文学会
- 出版社/メーカー: 早稲田文学会
- 発売日: 2014/11/05
- メディア: 単行本
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今日は、特集「言葉(しょうせつ)とモノ」のご紹介です。これはタイトル通り、言葉=小説が、身の回りのモノをどう描いてきたかを考える特集です。
私たちは日々いろんなモノを買い、使い、捨てていますが、消費者として受動的にモノを受け取っているわけではありません。実用的な価値以外のデザインやブランドを重視したり、「無用物」を愛したりしています。デザイン性やブランド価値だって、必ずしも重要ではありません。そして「男の子/女の子向け」「10代向け」などの対象性別や年齢といった、製造者の意図を無視したりズラしたりして、活用しています。
そんな身の回りのモノとの関係性を考えよう。誰かから押し付けられるのではない、もっと素敵なモノとの付き合い方があるはず。それがこの特集のきっかけです。
では、小説家たちは、どのようにしてモノを描いてきたのか。時代の風俗の反映として、人間関係の綾の表象として、小説表現に重要な小道具として。いろいろな描き方が考えられます。恋愛小説のプレゼント、ミステリ小説の凶器、SFのガジェット、プロレタリア文学の玩具など、さまざまなジャンルをまたがりモノから小説を読み解く企画。
作品に登場するモノに注目すれば、小説の読み方も、モノとの付き合い方も変わってくる、かもしれません。
特集の論考・エッセイはこんな感じです。
千野帽子「もの・物語・小説─―出張版・『幻談の骨法』」
6世紀に書かれた『フランク人の歴史』にはじまり、『アンナ・カレーニナ』などの19世紀小説、三島由紀夫による『遠野物語』論までを視野に収めて物語理論から説く、小説のなかのモノたち。
中森明夫「本とは物である!」
書物とは、なにより物である!、からはじまる、古今東西の「本にまつわる本」をとりあげたエッセイ。ナチスの焚書を目撃したエーリッヒ・ケストナー、レイ・ブラッドベリ『華氏451度』、編集者・中野幹隆の「週刊本」、寺山修司『書を捨てよ、町へ出よう』と『墓場まで何マイル?』まで。
江南亜美子「プレゼントから読み解く、ふたつの小説」
恋人同士のプレゼント交換は、愛情の徴であると同時に、二人を拘束する戒めにもなる。恋人たちの関係性の変化をよく表すプレゼントに焦点をあて、アン・パチェット『密林の夢』とイアン・マキューアン『甘美なる作戦』をめぐる論考。恋人へ贈る携帯電話、ってなかなかイヤなものですね…(『密林の夢』)。
千街晶之「凶器が物語世界を支配する」
ミステリには、「意外な凶器」というカテゴリーがある。凍った羊肉や海鼠餅、冷凍イカなど、凶器として使ったあとに食べることで証拠隠滅できるものだ。「よくもまあ、こんな凶器を思いついたものだわい」と呟かざるを得ない、凶器について。
牧眞司「SFのガジェット、その傾向と対策(?)」
SFは、他のジャンルの異なるモノの書き方をする。タイムマシン、ロボット、人工生命などの「ガジェット」が脈々と受け継がれていくからだ。草創期の『ラルフ124C41+』、レーモン・ルーセル『ロクス・ソルス』から、80年代のサイバーパンクまで、SF独自のモノの描き方を読み解く。
楜沢健「戦争玩具─―中村光夫『鉄兜』」
戦中、大人たちをマネして戦争ごっこに興じる子どもたちを描く「鉄兜」に注目し、子どもたちの遊戯が戦争の論理を逸脱する瞬間を論じる。
小澤英実「自己という事故─―多和田葉子「海に落とした名前」」
記憶を失った女性を主人公とする「海に落とした名前」。彼女は手元に残されたレシートから、自らの「正体」を探る。この奇妙な小説から、「わたし」と「モノ」と「書かれたもの」の関係を読み解く。
木村朗子「魂(モノ)の扇」
能や舞踊に使われる扇は、浪、風、雪を表現するなど、煽ぐという本来の機能を表す。古典物語に描かれる扇のさまざまな描かれ方から、反転して、扇に描かれる『源氏物語』まで。
モノマニアになるためのブックガイド
山崎まどか「物語るモノたちの本」
オルハン・パムクの『無垢の博物館』をもとにした美術館のカタログThe Innocence of Objects、「家が火事になったら、真っ先に持ち出すものは何か」というテーマで募った写真集The Burning House What You Take?、他人から見れば価値のない物を大事にしている人の思い出のアンソロジーTaking Things Seriouslyなど、英語で出版された一風変わったモノの本を紹介。
辻本力「モノと物語の生活読本」
ヘヴィメタル愛好者の制服であるTシャツを集めた写真集『Metal Tee's メタルTシャツ図鑑』、古本を愛する画家・林哲夫のエッセイ集『古本屋を怒らせる方法』、部屋中のモノを捨てる過程を追う内澤旬子のエッセイ『捨てる女』など、生活の視点からモノの本を紹介。
高山宏「「リアル」のモノ語り」
ミシェル・フーコー『言葉と物』、スヴェトラーナ・アルパース『描写の芸術』、スティーヴン・グリーンブラッド『驚異と占有』など、16-17世紀に起きた「物と表象」の変動を描く大著をコンパクトに紹介。さらに、18-19世紀のリアリズムとナンセンスまでも解説。
早稲田文学2014年冬号の内容紹介(その5)
- 作者: 早稲田文学会
- 出版社/メーカー: 早稲田文学会
- 発売日: 2014/11/05
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村上春樹さんに次いで、アジアで2人目のフランツ・カフカ賞を受賞した閻連科さん。
先ごろ邦訳の出た傑作長編『愉楽』を、泉京鹿さんが書評しています。北海道新聞・本の森
閻連科『愉楽』は、発表当時、本書をめぐる論争から、閻連科は中国における「世界の外」に蹴りだされたという問題作です。
原題『受活』は河南省西部を中心とする方言。「楽しむ、享受する、愉快だ、痛快でたまらないなどの意」で、性行為の代名詞にもなり、物語の舞台である村の名前。すごい名前!
谷川俊太郎さんと豊崎由美さん推薦、谷川毅訳で河出書房新社から刊行されています!
そして閻連科さんは、早稲田文学で最新長篇『炸裂志』を連載中! 翻訳は泉京鹿さんです。
こちらは、炸裂という村が大都市に発展するまでの激動の歴史を、作家本人が書くという仕掛け。
しかも作中の閻連科は、大金に目が眩んで執筆を引き受けた!? 作品冒頭の「まえがき」で、金目あてで書いているんだと威張るくだりは抱腹絶倒です。
先ほどあげたカフカ賞の受賞記念講演も掲載。
当局による圧政、人心腐敗という絶望のなかで、作家は何に希望を見出すのか。中国のことが書かれていますが、決して人ごとではありません。今こそ読まれるべき講演です。
早稲田文学2014年冬号の内容紹介(その4)
- 作者: 早稲田文学会
- 出版社/メーカー: 早稲田文学会
- 発売日: 2014/11/05
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きょうは、表紙・グラビアと巻頭小説についてご紹介。牧田真有子さんの「泥棒とイーダ」です。
この作品は、25日の読売新聞「文芸月評」で取り上げていただいています。女子高生の視点による生と死、正義と悪をめぐる切実さを高く評価していただいています。「熱い情動が作中からせり上がり、飛び出してきた」という評。どうもありがとうございます!
「泥棒とイーダ」は、こんな作品です。
高校1年生の勝見亜季は幼い頃、ある男に命を救われた。このずっと前の出来事が、いまでも亜季を支えている。
その恩人の佐原さんは29歳、在宅の校正者。日課は人助け、というには激しすぎる善行。あるときは助けた人を怯えさせ、あるときは闇夜の屋敷から黒装束で現れる……。
唯我独尊、奇行のめだつ「善人」。
そんな佐原さんは、とある理由から、亜季の誕生日会には必ず出席、いつも素敵なプレゼントをくれる。さらに、亜季のわがままだけは聞く腹積もりという。
ところが、自分を慕い、後をついてくる亜季に向かって佐原さんの放つ一言は「死にたいときは死んでくれ」。とんだドS王子です!
その日から、亜季の世界は急に色褪せていく。学校の授業も、文化祭の準備も、クラスメイトの親しみも、何もかもが面倒に感じられてしまう。
それから亜季を待ち受けるのは、同級生からの執拗な攻撃と、イーダ会という謎めいた同好会。少女の世界が、急速に変わってゆく。
支えを失うとき、人は弱くなる。でもまた歩き出せる。そんな気持ちにさせてくれる青春小説です。
ぜひお読みください!
早稲田文学2014年冬号の内容紹介(その3)
- 作者: 早稲田文学会
- 出版社/メーカー: 早稲田文学会
- 発売日: 2014/11/05
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きょうは特集「危機にあらがう声」をご紹介します。
同特集で、イスラエルの作家エトガル・ケレットさんの作品を翻訳している秋元孝文さんがブログを書いています。
秋元孝文 On the Road to Nowhere 『早稲田文学』冬号 エトガル・ケレット短編&エッセイ
エトガル・ケレットさんは、日本では紹介が始まったばかりですが、30を越える言語に訳され愛されています。突飛で笑える超短編小説が魅力です。たとえば秋元さんがご紹介している「Crazy Glue」はこんな話。
”Crazy Glue”という作品で、だんなが浮気している奥さんが、なんでもくっつく接着剤を買ってくる。パッケージには天井から逆さにぶら下がった人間の写真が載っていて、だんなのほうは「こんな写真つくりものだよ。子供だまし」みたいなことを言うのだが、その日うちに帰ってみると奥さんの声は聞こえど姿が見えない。探してみるとなんと天井から逆さにぶら下がっている。「今降ろしてあげるから」とその唇にキスすると、キスした唇同士もくっついちゃった、というお話である。意味は分からない。でもなんかおかしい。接着剤のパッケージ、たしかにそんな写真あるな、とか思って「ハハハ、ヘンなの」と思った。笑える。
ケレットさんの作品はどれも可笑しくて、でも妙な後味が残る作品が多いです。日本語ではほかに、岸本佐知子さんが「靴」「ブタを割る」を訳しています(「文藝」2014年秋号)。
上記「Crazy Glue」などの作品について、秋元さんがこちらの記事に書いています。
ケレットさんの作品には別の側面もあります。イスラエルの兵役や排他的愛国主義について書かれたエッセイを小誌に掲載しています。「イスラエルにある別の戦争」では、ガザ侵攻とともに高まる国内の排他的愛国主義に対して、周囲の静止を退けて勇気ある反論を記しています。ほかに、最初の短編「パイプ」、その短編を書いた顛末を描くエッセイ「ある作家の肖像」、兵役のある国イスラエルでの子育てについての「公園の遊び場での対決」を掲載しています。
世界で最も注目を集める若手作家ケレットの多面的な魅力がわかるラインナップです。ぜひご覧ください!
秋元さんもブログで書いていますが、この特集では、『ガザ・ライツ・バック』から2作の短篇を載せています。この短篇集は、パレスチナのガザ自治区に暮らす、英語教師と学生たちによるアンソロジーです。「2008年の暮れから2009年初頭にかけて発生し、イスラエル軍による攻撃によって多数の犠牲者を出した、いわゆる「キャストレッド作戦」から5年、その悲劇を見つめ直すために、本書は発表されました」(藤井光「パレスチナは、物語一つ向こうにある」より)。今回は、若干25歳の女性ヌール・アル=スーシー「カナリア」と編者であるリファアト・アル=アルイール「一粒の雨をめぐって」を掲載。ケレットさんの作品と合わせて、お読みいただければさいわいです。
同特集では、閻連科のフランツ・カフカ賞受賞記念講演「天と生活に選ばれし暗黒を体験する人間」(泉京鹿訳)、ウラジーミル・ソローキン「ウクライナを孕んだロシア」(上田洋子訳)、アレクサンダル・ヘモン+都甲幸治「文学という都市をつくる」(米田雅早訳)、中沢けいインタビュー「言葉の変質の先に」を所収。世界各地で毎日起きている危機をまえにした作家たちの言葉をお届けします。
第19回文学フリマ出品物をお知らせ!
11月24日に、第19回文学フリマが行われます。
第1回から参加している「年長組」の早稲田文学編集室も、もちろん出展します!
7日に発売したばかりの「早稲田文学2014年冬号」をはじめ、現在は書店で手に入りにくいバックナンバーも持っていきます。しかも、文学フリマ特別価格でご提供。
今回は、2階評論(Fホール)キ-20にブースがあります。ぜひお立ち寄りください!
出品物一覧
(タイトルをクリックすると、内容紹介ページをご覧いただけます)
・早稲田文学2014年冬号(2014.11刊行)
定価1,512円→文フリ特別価格1,400円(消費税8%OFF)
執筆:牧田真有子、最果タヒ、谷崎由依、堀井拓馬、太田靖久、千野帽子、中森明夫、江南亜美子、千街晶之、牧眞司、楜沢健、小澤英実、木村朗子、山崎まどか、辻本力、高山宏、暁方ミセイ、カニエ・ナハ、高原英理、平野啓一郎、玉川重機、川崎大助、杉江松恋、真魚八重子、藤谷治、新城カズマ、藤野千夜、荻世いをら、早助よう子、福永信、長崎訓子、桜井鈴茂、堀部篤史、閻連科、ウラジーミル・ソローキン、エトガル・ケレット、アレクサンダル・ヘモン、中沢けい、小山田浩子、閻連科、J・M・クッツェー、小野正嗣、岸政彦、野中モモ
特集:言葉とモノ 危機にあらがう声 トルーマン・カポーティ
・早稲田文学2014年秋号(2014.8刊行)
定価1,512円→文フリ特別価格1,400円(消費税8%OFF)
執筆:J・M・クッツェー、鴻巣友季子、松田青子、多和田葉子、蓮實重彦、マイケル・エメリック、澤西祐典、雪舟えま、星野智幸、東雅夫、高原英理、千野帽子、大森兄弟、矢部嵩、谷崎由依、樺山三英、彩瀬まる、上田岳弘、小野寺整、小山田浩子、片瀬チヲル、桜井晴也、堀井拓馬、神慶太、小林エリカ、瀬川深、間宮緑、藤野可織、石川美南、丸岡大介、仁木稔、太田靖久、山内マリコ、温又柔、淺川継太、斎藤美奈子、閻連科、田中小実昌、田中りえ、阿部和重、平野啓一郎
特集:新世代の幻想文学 若い作家の読むガルシア=マルケス 特集田中家
・GRANTA JAPAN with 早稲田文学01(2014.3刊行)
定価1,944円→1,800円(消費税8%OFF)
執筆:村田沙耶香、岡田利規、デイヴィッド・ミッチェル、ルース・オゼキ、中島京子、タオ・リン、川上弘美、小山田浩子、ピコ・アイヤー、キミコ・ハーン、濱田祐史、アンドレス・フェリペ・ソラーノ、円城塔、デイヴィッド・ピース、アダム・ジョンソン、うつゆみこ、本谷有希子、レベッカ・ソルニット、星野智幸、横田大輔
・早稲田文学7号(2014.2刊行)
定価1,243円→1,100円(11%OFF)
執筆:ウラジーミル・ソローキン、藤野可織、松波太郎、雪舟えま、マイケル・エメリック、八代嘉美、西川アサキ、田中美穂、岡和田晃、温又柔、福嶋亮大、黒田夏子、川上未映子、古谷利裕、水牛健太郎、立木康介、中田健太郎、安天、小澤英実、石川義正、田中りえ、枡野浩一
特集:ソローキンがやって来た! 〈私〉から別の形態へ 複数の世界認識リアリズム 追悼 田中りえ
・早稲田文学6号【通常版】(2013.9刊行)
定価1,543円→1,200円(23%OFF)
執筆:青沼静哉、仙田学、間宮緑、向井豊昭、黒田夏子、多和田葉子、牧田真有子、澤西祐典、オルガ・トカルチュク、ニコール・クラウス、福嶋亮大、吉野朔実、春日武彦、平野啓一郎、長崎訓子、町田康、杉江松恋、佐川光晴、中村文則、石井光太、入江悠、谷崎由依、近藤聡乃、山本直樹、奥泉光、松波太郎、いしいしんじ、中島京子、若島正、玉川重機、岡田利規、青木淳悟、藤谷治、墨谷渉、松江哲明、福永信、村田沙耶香、高原英理、川上弘美、千野帽子、朝吹真理子
特集:早稲田文学新人賞のひとたち 大江健三郎(ほぼ)全小説解題
・早稲田文学6号【特装版】(2013.9刊行)
定価2,469円→2,000円(19%OFF)
黒田夏子「abさんご original」ノーカット280枚特製本つき
・早稲田文学5号(2012.9刊行)
定価1,543円→1,200円(23%OFF)
執筆:黒田夏子、蓮實重彦、松田青子、川上未映子、阿部和重、セース・ノーテボーム、タチヤーナ・トルスタヤ、ドン・デリーロ、アラン・ロブ=グリエ
特集:第24回早稲田文学新人賞発表 オオエからハルキへ 翻訳という未来
・早稲田文学 記録増刊 震災とフィクションの”距離”(2012.4刊行)
定価1,890円→1,300円(34%OFF)
執筆:古川日出男、阿部和重、円城塔、福永信、芳川泰久、青木淳悟、松田青子、村田沙耶香、中村文則、木下古栗、中森明夫、牧田真有子、川上未映子、鹿島田真希、重松清、古川日出男
・早稲田文学4号(2011.9刊行)
定価2,300円→1,500円(37%OFF)
執筆:古川日出男、重松清、阿部和重、川上未映子、松田青子、牧田真有子、安藤礼二、野崎歓、古谷利裕、福嶋亮大ほか
特集:震災に。 シリーズ【日本“現代”文学の、標的=始まり】§1 出発点としての“大江健三郎”
・早稲田文学3号(2010.2刊行)
定価1,800円→1,200円(36%OFF)
執筆:東浩紀、重松清、西原理恵子、金原瑞人、ウラジーミル・ソローキン、クロード・シモン、村田沙耶香、中村文則、松田青子ほか
特集:コドモと/の/に/文学 第23回早稲田文学新人賞発表
それでは、ブースでお待ちしています!
早稲田文学2014年冬号の内容紹介(その2)
発売中の早稲田文学2014年冬号の内容紹介です。
今日は、今号の変わり種をご紹介。
予告◎2015年初夏、特集「赤(ヒロシマ)のブンガク」(仮)です。野球と文学、それも広島東洋カープについての(予告的)特集です。芥川賞作家の小山田浩子さんによる短篇と、ドイツ文学研究者の松永美穂さんによるエッセイを掲載!
小山田浩子「異郷」は、結婚に伴い、広島ではじめて就職した女性の話。少人数の職場に入る緊張にくわえて、慣れない方言・食べ物・習慣に戸惑う主人公。彼女が目撃する職場の奇妙な生態とは。『工場』『穴』で見られた観察と記述が冴え渡ります。緊張と笑いが絶妙に混じった短篇です!
松永美穂「カープが優勝するなら、わしだって」は、1975年のリーグ優勝の目撃談。チームと地域全体が盛り上がる瞬間の高揚が感じられます。広島弁と名古屋弁の違いを書くあたりは、翻訳者ならでは。ちなみに、松永さん自身、「わし」という一人称を使っていたことがあるとか。
「早稲田文学2014年冬号」は、全国書店、ネット書店、筑摩書房ウェブサイト、早稲田文学ウェブサイトでご購入いただけます。
- 作者: 早稲田文学会
- 出版社/メーカー: 早稲田文学会
- 発売日: 2014/11/05
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (8件) を見る
【書誌情報】
早稲田文学2014年冬号
発行:早稲田文学
発売:筑摩書房
発売日:2014年11月7日
定価:本体1400円+税
ISBN: 978-4480993021
【もくじ】
▼小説 巻頭を飾る新鋭の青春クライムノベル!
牧田真有子「泥棒とイーダ」
最果タヒ「星か獣になる季節」
「日常」を見直す、魅惑の短篇小説
谷崎由依「シリカ、マリリカ」
堀井拓馬「いつかさよならに良い日まで」
太田靖久「ボディーズ」
【特集】言葉(しょうせつ)とモノ
千野帽子「もの・物語・小説─―出張版・『幻談の骨法』」
中森明夫「本とは物である!」
江南亜美子「プレゼントから読み解く、ふたつの小説」
千街晶之「凶器が物語世界を支配する」
牧眞司「SFのガジェット、その傾向と対策(?)」
楜沢健「戦争玩具─―中村光夫『鉄兜』」
小澤英実「自己という事故─―多和田葉子「海に落とした名前」」
木村朗子「魂(モノ)の扇」
モノマニアになるためのブックガイド
山崎まどか・辻本力・高山宏
【特集】新しい古典入門 トルーマン・カポーティ
暁方ミセイ カニエ・ナハ 高原英理 平野啓一郎 玉川重機 川粼大助 杉江松恋 真魚八重子 藤谷治 新城カズマ 藤野千夜 荻世いをら 早助よう子 福永信 長崎訓子 桜井鈴茂 堀部篤史
【特集】危機にあらがう声
講演
閻連科【訳・泉京鹿】「天と生活に選ばれし暗黒を体験する人間」
エッセイ
ウラジーミル・ソローキン【訳・解説・上田洋子】「ウクライナを孕んだロシア」
藤井光【選訳・解説】「パレスチナは、物語一つ向こうにある 『ガザ・ライツ・バック』より」
小説
ヌール・アル=スーシー「カナリア」
リファアト・アル=アルイール「一粒の雨をめぐって」
小説・エッセイ
エトガル・ケレット【訳・解説・秋元孝文】「パイプ/若き作家の肖像/公園の遊び場での対決/イスラエルにある別の戦争」
対談
アレクサンダル・ヘモン+都甲幸治【訳・米田雅早】「文学という都市をつくる」
特別インタビュー
中沢けい「言葉の変質の先に」
本のまわりをたずねて
第二回・かまくらブックフェスタ
【特集】赤ヒロシマのブンガク
小説
小山田浩子「異郷」
エッセイ
松永美穂「カープが優勝するなら、わしだって」
翻訳連載
閻連科【訳・泉京鹿】「炸裂志 第二回」
J・M・クッツェー【訳・鴻巣友季子】「イエスの幼子時代 第二回」
▼GJ+WB
小野正嗣「悪の花」
パトリシオ・プロン【訳・松本健二】「カエルのライフサイクルに関するいくつかの覚書」
▼text review ことばの庭
岸政彦「普通であることへの意志」
野中モモ「2014年のガール・ジン」
文芸誌できるかな?〔その1〕
名久井直子+奥定泰之