早稲田文学2014年冬号、刊行!

 


11月7日に「早稲田文学2014年冬号」(第10次9号、通巻1011号)を刊行します。
前号でリニューアルをし、ぶじに季刊になっています!


今号のテーマは「『ちょっと違う』あなたに変える文芸誌」。本を読むことで何かがちょっと変わる、という読書の喜びを改めて味わうための企画です。


ちょっと変わる その1
日常を離れたところから、倫理を問う――青春クライム小説!!
牧田真有子「泥棒とイーダ」
最果タヒ「星か獣になる季節」
「星か獣になる季節」は横組なので、まさに両A面仕様。新鋭ふたりの最新作、これは見逃せません!!


ちょっと変わる その2
さらに魅惑の短篇小説5作が「異界」に導く! 
小野正嗣「悪の花」 谷崎由依シリカ、マリリカ」 堀井拓馬「いつかさよならに良い日まで」 太田靖久「ボディーズ」 小山田浩子「異郷」


ちょっと変わる その3
第一特集は「言葉(しょうせつ)とモノ」。
小説のなかでモノはどう描かれてきたか。時代やジャンルをまたぎ、モノから作品を見直す。モノとのつきあい方、小説の読み方が変わる!
千野帽子中森明夫、江南亜美子、千街晶之牧眞司、楜沢健、小澤英実木村朗子山崎まどか、辻本力、高山宏


ちょっと変わる その4
第二特集「危機にあらがう声」。
揺れる世界との向き合い方が変わる、
中国、ロシア、ガザ、イスラエルボスニア、そして日本。
世界中で起きている危機のなかで紡がれた声を届けます。
閻連科のカフカ賞スピーチ、ウラジーミル・ソローキンが語るロシアとウクライナ問題など


ちょっと変わる その5
さらに古典の読み方も変わる!
シリーズ「新しい古典入門」では、没後30年を迎えたトルーマン・カポーティについて、多様な魅力を作家達が語ります。
暁方ミセイ カニエ・ナハ 高原英理 平野啓一郎 玉川重機 川崎大助 杉江松恋 真魚八重子 藤谷治 新城カズマ 藤野千夜 荻世いをら 早助よう子 福永信 長崎訓子 桜井鈴茂 堀部篤史


早稲田文学2014年冬号」は、全国書店、ネット書店、筑摩書房ウェブサイト早稲田文学ウェブサイトでご購入いただけます。

早稲田文学 2014年冬号 (単行本)

早稲田文学 2014年冬号 (単行本)

【書誌情報】
早稲田文学2014年冬号
発行:早稲田文学
発売:筑摩書房
発売日:2014年11月7日
定価:本体1400円+税
ISBN: 978-4480993021


【もくじ】
▼小説 巻頭を飾る新鋭の青春クライムノベル!
牧田真有子「泥棒とイーダ」
最果タヒ「星か獣になる季節」

「日常」を見直す、魅惑の短篇小説
谷崎由依シリカ、マリリカ」
堀井拓馬「いつかさよならに良い日まで」
太田靖久「ボディーズ」

【特集】言葉(しょうせつ)とモノ
千野帽子「もの・物語・小説─―出張版・『幻談の骨法』」
中森明夫「本とは物である!」
江南亜美子「プレゼントから読み解く、ふたつの小説」
千街晶之「凶器が物語世界を支配する」
牧眞司「SFのガジェット、その傾向と対策(?)」
楜沢健「戦争玩具─―中村光夫『鉄兜』」
小澤英実「自己という事故─―多和田葉子「海に落とした名前」」
木村朗子「魂(モノ)の扇」

モノマニアになるためのブックガイド
山崎まどか・辻本力・高山宏

【特集】新しい古典入門 トルーマン・カポーティ
暁方ミセイ カニエ・ナハ 高原英理 平野啓一郎 玉川重機 川粼大助 杉江松恋 真魚八重子 藤谷治 新城カズマ 藤野千夜 荻世いをら 早助よう子 福永信 長崎訓子 桜井鈴茂 堀部篤史

【特集】危機にあらがう声
講演
閻連科【訳・泉京鹿】「天と生活に選ばれし暗黒を体験する人間」
エッセイ
ウラジーミル・ソローキン【訳・解説・上田洋子】「ウクライナを孕んだロシア」
藤井光【選訳・解説】「パレスチナは、物語一つ向こうにある 『ガザ・ライツ・バック』より」
小説
ヌール・アル=スーシー「カナリア
リファアト・アル=アルイール「一粒の雨をめぐって」
小説・エッセイ
エトガル・ケレット【訳・解説・秋元孝文】「パイプ/若き作家の肖像/公園の遊び場での対決/イスラエルにある別の戦争」
対談
アレクサンダル・ヘモン+都甲幸治【訳・米田雅早】「文学という都市をつくる」
特別インタビュー
中沢けい「言葉の変質の先に」

本のまわりをたずねて
第二回・かまくらブックフェスタ

【特集】赤ヒロシマのブンガク
小説
小山田浩子「異郷」
エッセイ
松永美穂カープが優勝するなら、わしだって」

翻訳連載
閻連科【訳・泉京鹿】「炸裂志 第二回」
J・M・クッツェー【訳・鴻巣友季子】「イエスの幼子時代 第二回」

▼GJ+WB
小野正嗣「悪の花」
パトリシオ・プロン【訳・松本健二】「カエルのライフサイクルに関するいくつかの覚書」

▼text review ことばの庭
岸政彦「普通であることへの意志」
野中モモ「2014年のガール・ジン」

文芸誌できるかな?〔その1〕
名久井直子+奥定泰之

早稲田文学、メディア露出情報

早稲田文学2014年秋号が下記のメディアで取り上げられました。御礼もうしあげます!

今号の季刊化はじめ、3号連続でおこなう「リニューアル」プロジェクトについて語っています。

2000年に亡くなった田中小実昌さんの未発表原稿「L・Aの病院」、「〔1998年だとおもう〕」が発掘されたことをご紹介いただきました。


ぜひお手にとってご覧いただければさいわいです。

早稲田文学 2014年秋号 (単行本)

早稲田文学 2014年秋号 (単行本)

早稲田文学2014年秋号、刊行!


今日、8月7日に「早稲田文学2014年秋号」(第10次8号、通巻1010号)を刊行します。
「秋号」という表記にあるとおり、今号から季刊化、新装刊です!(発売元:筑摩書房


今号は、小説大特集! 新鋭から巨匠の最新作、幻の未発表原稿まで盛り沢山です。
巻頭をかざる国内外の小説。まずは、『スタッキング可能』で大注目の新鋭・松田青子氏、渾身の100枚「「物語」」!
そして、ノーベル文学賞作家、J・M・クッツェー氏の最新にして最高傑作長篇「イエスの幼子時代」が連載開始です! 翻訳はクッツェー『遅い男』『恥辱』を手がけた鴻巣友季子氏。

さらに、多和田葉子阿部和重平野啓一郎の各氏による珠玉の短篇を掲載!

つづいて大ニュース! 田中小実昌、未発表原稿発掘!! 小実昌氏が晩年に書いていた「L・Aの病院」「〔1998年だとおもう〕」という二つの作品が見つかりました。昨年亡くなった実娘の田中りえ氏の遺作と、孫の田中開氏のエッセイとともに、特集「特集田中家」でお届けします。


もう一つの特集は、「新世代の幻想文学」。ジャンルを問わず、国内外も問わず、現実と幻想を行き来するような作品が注目を集めています。その魅力に迫る特集です。
小説では、澤西祐典と雪舟えまの両氏の短篇。さらに、『夜は終わらない』を刊行したばかりの星野智幸氏インタビュー(聞き手・陣野俊史氏)、東雅夫高原英理岡和田晃の各氏による討議、千野帽子氏と武田将明氏の論考、千街晶之牧眞司樋口ヒロユキ各氏が送るブックガイドです。

それと関連する特集が「若い作家の読むガルシア=マルケス」。ラテンアメリカ文学の最初のブームから約半世紀。現代日本という、遠く隔たった時空間で書きはじめた23人の作家が語ります。ずっと好きだった人も、はじめて読んだ人も参加する、ガルシア=マルケス入門。
執筆者:大森兄弟 矢部嵩 谷崎由依 樺山三英 彩瀬まる 上田岳弘 小野寺整 小山田浩子 片瀬チヲル 桜井晴也 堀井拓馬 神慶太 小林エリカ 瀬川深 間宮緑 藤野可織 石川美南 丸岡大介 仁木稔 太田靖久 山内マリコ 温又柔 淺川継太(掲載順)


マジック・リアリズム(魔幻写実主義)ならぬ「神実主義」と称する閻連科氏による「炸裂志」も連載開始! フランツ・カフカ賞を受賞した現代中国の作家の最新長篇をお届けします。翻訳は、余華『兄弟』などの泉京鹿氏。
ドン・デリーロ「ホワイトノイズ」(都甲幸治訳)、セース・ノーテボーム「儀式」(松永美穂訳)、タチヤーナ・トルスタヤ「クィシ」(貝澤哉・高柳聡子訳)の連載も続行中。


また、『「ボヴァリー夫人」論』を刊行したばかりの蓮實重彦氏による講演。
今号の表紙を飾るマイケル・エメリック氏が、翻訳をめぐって語るエッセイ「マイケル・エメリックでございます the dilemma of translation」を掲載。
斎藤美奈子氏は、中頓別の描写が問題になった、村上春樹氏「ドライブ・マイ・カー」を論じます。


今号からはじまる新企画「text review ことばの庭」では、山粼健太氏がエルフリーデ・イェリネク『光のない。(プロローグ?)』、正木香子氏がマンガの黒ベタ白ヌキをレビューします。


さらに、誌面も大幅リニューアル。判型もA5判からB5変型になって、篠山紀信氏のグラビアはそのままに、カラーページが増量。名久井直子・奥定泰之のデザイナー両氏による「文芸誌できるかな?」、校正・校閲、印刷、製本などなど本に関わる仕事を追いかける連載「本のまわりをたずねて」が始まりました。


秋号のイベントも準備中です。また、読みどころをこれからご紹介していきます。
早稲田文学2014年秋号」は、全国書店、ネット書店、筑摩書房ウェブサイト早稲田文学ウェブサイトでご購入いただけます。

早稲田文学 2014年秋号 (単行本)

早稲田文学 2014年秋号 (単行本)

【書誌情報】
早稲田文学2014年秋号
発行:早稲田文学
発売:筑摩書房

発売日:2014年8月7日
定価:本体1400円+税
ISBN: 978-4480993014


【もくじ】
▼翻訳連載開始!
J・M・クッツェー(訳・解説・鴻巣友季子)「イエスの幼子時代」

▼小説
松田青子「「物語」」
多和田葉子「彼岸」

▼講演
蓮實重彦「とことん『「ボヴァリー夫人」論』を語る─―リゾンからヨンヴィルまで」

▼エッセイ
マイケル・エメリック「マイケル・エメリックでございます─―the dilemma of translation」

【特集】新世代の幻想文学
▼小説
澤西祐典「雨の中、傘の下」
雪舟えま「徐華のわかれ」

▼インタビュー
星野智幸(聞き手・陣野俊史)「語りを誘う物語─―『夜は終わらない』をめぐって」

▼討議
東雅夫高原英理岡和田晃幻想文学は何度でも回帰する」

▼論考
千野帽子「柿ピーのピーナツあるいは非リアリズム小説─―出張版・『幻談の骨法』」
武田将明「子宮と墓穴─―小山田浩子における変身」

▼より深く迷宮で彷徨うための現代幻想文学案内(ブックガイド)
千街晶之「幻想ミステリ・ブックガイド」
牧眞司「幻影都市のトポロジー
樋口ヒロユキ「「傷」のリアリズム――九〇年代以降の「新幻想」文学」

【特集】若い作家の読むガルシア=マルケス
大森兄弟 矢部嵩 谷崎由依 樺山三英 彩瀬まる 上田岳弘 小野寺整 小山田浩子 片瀬チヲル 桜井晴也 堀井拓馬 神慶太 小林エリカ 瀬川深 間宮緑 藤野可織 石川美南 丸岡大介 仁木稔 太田靖久 山内マリコ 温又柔 淺川継太

▼論考
斎藤美奈子村上春樹の地名感覚─―中頓別の事例から」

▼翻訳連載
連載開始!
閻連科(訳・解説・泉京鹿)「炸裂志」

ドン・デリーロ(訳・都甲幸治)「ホワイトノイズ 第四回」

セース・ノーテボーム(訳・松永美穂)「儀式 第四回」

タチヤーナ・トルスタヤ(訳・貝澤哉・高柳聡子)「クィシ 第四回」

【特集】特集田中家
田中小実昌 未発表原稿発見!
田中小実昌「L・Aの病院」
田中小実昌「〔1998年だとおもう〕」

田中りえ「もしも」

田中開「田中のこと」


▼text review ことばの庭
山粼健太「過ちからはじめるために─―『光のない。(プロローグ?)』読解」


正木香子「文字の平坦な戦場」

▼GJ+WB
阿部和重「Hush...Hush, Sweet Charlotte


平野啓一郎「消えた蜜蜂」

ミシェル・ラウビ(訳・武田千香)「動物たち」

名久井直子+奥定泰之「文芸誌できるかな?〔そのゼロ〕」
本のまわりをたずねて 第一回・鴎来堂

早稲田文学、メディア露出情報

早稲田文学が、雑誌・新聞・TVなど各種メディアに登場した情報をお知らせします。
5/14発売の『anan』(1905号)巻頭特集はスイーツ!で、『GRANTA JAPAN』をご紹介いただきました。「かつて想像もしなかったオシャレな文芸誌」のひとつとして取り上げられています。わー!(嬉)

5/19の東京新聞朝刊15面の「今週はこれ!」に、小誌の学生スタッフが登場。「骨」をテーマにした3冊をピックアップ、読みどころとともに紹介しました。早稲田文学編集室の様子も掲載されています。

5月26日の東京新聞中日新聞の夕刊で、第25回早稲田文学新人賞選考委員のマイケル・エメリックさんのインタビュー掲載! 短篇小説を対象にした理由、求める小説、現代の日本の小説と翻訳について語っています。 こちらから読むことができます。
マイケル・エメリックさんのインタビューとエッセイ「村Q春樹」を早稲田文学ウェブ上で公開しています。合わせてご覧ください。

第25回早稲田文学新人賞 選考委員マイケル・エメリック氏のインタビューとエッセイを公開

すでに何度か告知してきましたが、第25回早稲田文学新人賞(選考委員マイケル・エメリック)の原稿を募集中です!
今回、気鋭の翻訳者にして日本文学研究者であるエメリックさんのインタビューとエッセイ「村Q春樹」を公開しました!  詳細は下記URLから。
第25回の早稲田文学新人賞は、連作短篇が候補です。インタビューでは、英語と日本語の小説を読み続けてきたエメリック氏が、新人賞として求める小説を語っています。
エッセイ「村Q春樹」は、タイトル通り、村上春樹と『1Q84』をめぐるもの。UCLAの授業で『1Q84』を読むと、日本語で読むのはもちろん、英語・中国語・韓国語などなどで読んだ学生がいるそうです。すると、言語によって微妙な差異をもった「村上春樹」像が生まれる。エメリック氏は、その経験から読解を進めていきます。


第25回早稲田文学新人賞
選考委員マイケル・エメリック
〆切2014年9月16日(消印有効)
募集対象 連作短編小説または中篇小説 
http://www.bungaku.net/wasebun/info/shou.html

第18回文学フリマに出店しました

久しぶりの更新です。
去る5月5日の第18回文学フリマで、早稲田文学編集室もブースを出しました。
ブース設営中
早稲田文学」第7号、「グランタ・ジャパン」、バックナンバー

当日は、WBで「草子ブックガイド 早稲田文学編」を連載中のマンガ家の玉川重機さん、イラストレーターのこばやし雪のさんと一緒に出品しました!
 
玉川さんの出品は、「草子ブックガイド」既刊3巻、特製栞、缶バッジ、ポストカードです。さらに、非売品の複製原画も展示していました。
次回、11月の第19回の文学フリマにも参加予定です。ブースにお越しくださったみなさま、どうもありがとうございました。運営者と参加者のみなさま、おつかれさまでした。どうもありがとうございました。

第25回早稲田文学新人賞選考委員決定・募集要項発表!

黒田夏子abさんご」が受賞した前回から1年半。第25回早稲田文学新人賞の選考委員が決定! 翻訳家・日本文学研究者(UCLA准教授)のマイケル・エメリック氏です! そして協議を行って、新しくなった募集要項を以下に発表します。
エメリック氏には、選考委員就任にあたってインタビューを行っています。なかで語られるのは、日本語の小説と英語の小説の差異と共通点、そして理想。異なる言語で書かれた小説を読み続けてきて、いまどのような小説を求めているのか。掲載は「早稲田文学7 」です。(同じ号には、小誌から羽ばたいた二人の小説家、黒田夏子川上未映子両氏の対談も収録。)ぜひご覧ください!

早稲田文学7

早稲田文学7


作品のご応募をお待ちしています!
■募集要項(第25回)
・選考委員:マイケル・エメリック
・応募〆切:2014年9月16日 (当日消印有効)
・募集対象=連作短篇小説または中篇小説 (いずれも未発表のもの)
・応募分量=おおよそ40,000字程度を上限とする(400字詰原稿用紙で100枚程度)。連作短篇小説の場合は合計で上記分量に収めること。
・応募資格=国籍、年齢、性別を問いません。
・発表=2015年2月発行の「早稲田文学」本誌を予定。
・本賞=賞状 ほかに副賞として10万円。

■応募方法
・「タイトル」「筆名」「本名」「住所」「連絡先電話番号」「メールアドレス(メールを使わない場合は不要)」「職業・略歴」を、別紙に明記して同封のこと。作品の一枚目には必ずタイトルのみを記入。
・原則、以下の書式に則ってご応募ください。A4用紙(横)に35字×30行で出力し、右上の角をホチキス、クリップ等で綴じること(作品の構成上必要な場合は、上記の字数行数以外でも構いません)。表紙または末尾に文字数を附記してください。手書きの場合は、原稿用紙ほか任意の紙に筆記し、右上の角をホチキス、クリップ等で綴じてください。
・封筒に「新人賞係あて」と朱書のうえ、下記宛先までお送りください。
〒169-8050 東京都新宿区西早稲田1-6-1 早稲田大学9号館地下1F 早稲田文学編集室
・応募原稿は一切返却しません。