早稲田文学2015年冬号、発売!
早稲田文学2015年冬号、本日発売です!(発行:早稲田文学会、発売:筑摩書房)
今号の特集は、「ぼくたちはなぜ動かずにいられないのか?――世界文学ケモノ道」。
旅・亡命・逃避行……グローバルな移動の果てに、作家たちは何を描くか。7言語で書かれた最旬の小説の翻訳、ベテラン翻訳家たちによるブックガイド、国際的な対話など、世界文学の新潮流がわかる一冊。気鋭のアメリカ文学研究者・翻訳家の藤井光氏の責任編集による、編集委員企画第2弾です。
表紙とグラビアは篠山紀信さんの撮影で、翻訳を寄稿している藤井さん、秋草俊一郎さん、松本健二さん、金子奈美さん、浅井晶子さん、宮下遼さん、亀田真澄さんです。
新鋭による翻訳小説7篇
バス爆発で生き残った男を訪れる宇宙人、母と離れて暮らす少女がこらえる涙とおねしょ、国際空港でオリンピックを始める乗客たち…国と言語をまたいで進む、危険で哀しくおかしい新たな小説たちを目撃せよ!
ダニーラ・ダヴィドフ「望遠鏡」秋草俊一郎=訳・解説
エドゥアルド・ハルフォン「遠い」松本健二=訳・解説
ベルナルド・アチャガ「アコーディオン弾きの息子」金子奈美=訳・解説
イリヤ・トロヤノフ「世界収集家」浅井晶子=訳・解説
ヌルセル・ドゥルエル「鹿とお母さんとドイツ」宮下遼=訳・解説
アンテ・トミッチ「どこに駐車したか忘れた」亀田真澄=訳・解説
ロイ・キージー「待ち時間」藤井光=訳
藤井光「国際線ターミナルにて」
座談会「文学にとってホームとはなにか」
移動をめぐるブックガイド
柴田元幸 西崎憲 野谷文昭 栩木伸明 岡本健志 和田忠彦 阿部賢一 西成彦 小椋彩 沼野充義 くぼたのぞみ 秋元孝文 岡真理 石田英明 福冨渉 藤井省三 きむふな 宋恵媛 岡和田晃 土屋誠一 木村朗子
「国」をこえた小説を探る3つの対話
呉明益+鴻巣友季子+温又柔「多言語の交錯するほうへ――『歩道橋の魔術師』を通じて」天野健太郎=通訳
都甲幸治+マイケル・エメリック「幽霊としての翻訳家」
朝井リョウ+チョン・セラン「未来の世代の読者へ向けて――「日韓若手文化人対話」より」武田康孝=聞き手 延智美=訳