第25回早稲田文学新人賞二次予選通過作品発表

去る2014年9月16日に締め切りました、第25回早稲田文学新人賞には、590篇の応募がありました。
たくさんのご応募ありがとうございます!

一次予選通過作品について

2015年春号発表の一次選考では、編集室内外の審査委員により、小説として一定の完成度を有する、あるいは注視すべき可能性を持ちつつ致命的な瑕疵を持たない、いずれかが満たされていることを通過基準とし、101篇を選考しました。詳細は、2015年春号に掲載しています。

二次予選通過作品について

2015年夏号発表の二次選考では、ストーリー・文体などの練り込み・構想・独創性を基準に、35本に絞りこみました。詳細は、本誌をご覧ください。
ここから最終候補を選出し(最終候補作は、2015年夏号の発表後に早稲田文学編集室ウェブサイトで発表します)、選考委員マイケル・エメリック氏のもとに送られます。発表まで今しばらくお待ちくださいますよう。
なお、応募数の増加と選考委員の来日日程の確定に伴い、2014年冬号でお知らせしていた選考スケジュールに変更が生じました。お待たせして恐縮ですが、最終選考の結果は、2015年秋号(2015年8月7日発売予定)にて発表の予定です。

マイケル・エメリック氏について

今回、選考委員をつとめるマイケル・エメリック氏は、気鋭の翻訳者・日本文学研究者。
松浦理英子『親指Pの修業時代』や高橋源一郎『さようなら、ギャングたち』、川上弘美『真鶴』はじめ、現代日本文学を英語圏へ翻訳・紹介すると同時に、日本文学の源流のひとつ「源氏物語」を研究しています。
選考委員に就任にあたってのインタビューと、村上春樹1Q84』をめぐるエッセイを公開しています(初出「早稲田文学7」)。
インタビューでは、英語と日本語の小説を読み続けてきたエメリック氏が、新人賞として求める小説を語っています。
エッセイ「村Q春樹」は、タイトル通り、村上春樹と『1Q84』をめぐるもの。UCLAの授業で『1Q84』を読むと、日本語で読むのはもちろん、英語・中国語・韓国語などなどで読んだ学生がいるそうです。すると、言語によって微妙な差異をもった「村上春樹」像が生まれる。エメリック氏は、その経験から読解を進めていきます。
インタビュー「異なる言語の小説を読み続けて、いま求める理想のかたち
エッセイ「村Q春樹

さらにエメリック氏が表紙を飾る「2014年秋号」では、エッセイ「マイケル・エメリックでございます the dilemma of translation」を掲載。翻訳がもつジレンマと使命を、固有名の翻訳から語る素晴らしいエッセイです。


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第25回早稲田文学新人賞 選考委員マイケル・エメリック氏のインタビューとエッセイを公開

第26回早稲田文学新人賞予告

◎応募対象=小説(応募開始時にジャンル追加の場合あり)
◎応募分量=4万字(400字詰め原稿用紙100枚)程度を上限とする。
◎応募資格=国籍・年齢・性別を問いません。
◎募集開始予定=2015年内
◎発表予定=2016年刊行の「早稲田文学」本誌。
◎本賞=賞状 ほかに副賞として10万円。
■詳しい募集要項は、2015年秋号以降の「早稲田文学」誌上および早稲田文学編集室公式サイト(www.bungaku.net/wasebun/)などでお知らせいたします。


早稲田文学 2015年夏号 (単行本)

早稲田文学 2015年夏号 (単行本)

早稲田文学 2015年春号 (単行本)

早稲田文学 2015年春号 (単行本)

早稲田文学 2014年秋号 (単行本)

早稲田文学 2014年秋号 (単行本)