「早稲田文学7」刊行!!

前号から5か月と、ワセブンにしては異例のスピードで第7号をお届けします!
今号の目玉は、“ソローキンがやって来た!!”


2012年に刊行された『青い脂』がtwitter文学賞を受賞するなど、日本でも大人気の小説家ウラジーミル・ソローキン。昨年10月の来日を記念して、ロシア本国で刊行されたばかりの長篇『テルリヤ』を世界最速で邦訳(部分)。
さらに! 来日中に行った、芥川賞作家・藤野可織らとの公開トークを掲載。ソローキンが神楽坂を歩く姿を写した篠山紀信による表紙・グラビアにも注目!!


第25回早稲田文学新人賞 ついに、選考委員と募集要項発表!
前回受賞作『abさんご』(黒田夏子)が第148回芥川賞を受賞し、注目を集めた早稲田文学新人賞、ついに新選考委員と募集要項を発表。
中原昌也東浩紀蓮實重彦と続いた歴代選考委員に新しく名を連ねたのは、マイケル・エメリック(翻訳家・日本文学研究者)。川端康成高橋源一郎よしもとばなな松浦理英子川上弘美阿部和重古川日出男川上未映子……数々の翻訳を手がけ、日英両言語の文学に精通する俊英がいま求める小説とは? 応募者必読の特別インタビュー&エッセイ「村Q春樹」も掲載。

対談 黒田夏子+川上未映子「言葉で世界を抱きしめる」
第十次早稲田文学から羽ばたいた人気作家の二人の初対談。小説は何を書くべきか、互いの作品をめぐって創作方法と思想を語り尽くす。


注目の新人作家による創作
「LIFE」で第150回芥川賞候補になった作家の快作/怪作!?
松波太郎「松波学園女子高等学校」

人気歌人にして小説『タラチネ・ドリーム・マイン』『バージンパンケーキ国分寺』でも活躍
雪舟えま「とても寒い星で」

特集*〈私〉から別の形態へ 複数の世界認識(リアリズム)
再生医療人工知能・文学・胞子・国籍と居住……さまざまなレベルで展開する新しい世界認識を映し出す論考&エッセイ
八代嘉美 西川アサキ 田中美穂 岡和田晃 温又柔

論考 『復興文化論』の著者による、新たな文学史の序章
福嶋亮大「キャラクター小説の中国的起源」


小説好き必読! 現在、そして未来を担う作家をめぐる論考
古谷利裕:法条遥論 水牛健太郎岡田利規論 立木康介:大森兄弟論 中田健太郎円城塔論 安天:伊坂幸太郎論 小澤英実川上未映子

批評連載
石川義正「村上春樹の「システム」下 小説空間のモダニティ 最終回」


ノーベル文学賞級の巨匠による翻訳連載
オルガ・トカルチュク(小椋彩訳)
ドン・デリーロ(都甲幸治訳)
セース・ノーテボーム(松永美穂訳)
タチヤーナ・トルスタヤ(貝澤哉・高柳聡子訳)
アラン・ロブ=グリエ(芳川泰久訳)


追悼 田中りえ
田中りえ 枡野浩一


早稲田文学7

早稲田文学7

早稲田文学7」は全国書店、アマゾン等のネット書店、早稲田文学CGIショップにて販売中です。
お問い合せはwbinfo@bungaku.netまで。


【もくじ】
【特集】ソローキンがやって来た!
[2013年秋刊行の最新長篇!]
ウラジーミル・ソローキン【訳・解説・松下隆志】「テルリヤ(抄)」
[来日記念座談会]
ウラジーミル・ソローキン+藤野可織+松下隆志「恐れるか、それとも書きつづけるか」
【小説】
松波太郎「松波学園女子高等学校」
雪舟えま「とても寒い星で」
【第二十五回早稲田文学新人賞選考委員決定・募集要項発表!】
[インタビュー]
マイケル・エメリック【聞き手・市川真人】「異なる言語の小説を読み続けて、いま求める理想のかたち」
第二十五回早稲田文学新人賞募集要項
[エッセイ]
マイケル・エメリック「村Q春樹」
【特集】〈私〉から別の形態へ 複数の世界認識リアリズム
八代嘉美「2つの世界の融け合う果て――「キメラ」たちの「辺獄」」
西川アサキ「剣山を横へ。お前はもう死んでいる」
田中美穂「世界は胞子からはじまる」
岡和田晃「「私」と〈怪物〉との距離――藤野可織の〈リアリズム〉」
温又柔「33歳と5カ月10日目に私は」
【論考】
福嶋亮大「キャラクター小説の中国的起源」
【対談】
黒田夏子+川上未映子【聞き手・市川真人】「言葉で世界を抱きしめる」
シリーズ【日本“現代”文学の、標的=始まり】
§4 今と未来を担う作家たち
古谷利裕「経験(≒わたし)の分配――法条遥『バイロケーション』と『リライト』」
水牛健太郎「時代とシンクロする才能――岡田利規について」
立木康介「肉のある風景――大森兄弟を深刻に読む」
中田健太郎「「道化師の蝶」はどこへ飛んでいるのか――円城塔について」
安天「伊坂幸太郎が偶然と向き合う作法――バトンを受け取るとも知らず受け取り、渡すとも知らず渡していることについて」
小澤英実「小説の密かな闘い――『愛の夢とか』と震災の時間」
【批評連載】
石川義正「村上春樹の「システム」(下)――小説空間のモダニティ 最終回」
【翻訳連載】
オルガ・トカルチュク【訳・小椋彩】「逃亡派 短期連載最終回」
ドン・デリーロ【訳・都甲幸治】「ホワイトノイズ 第三回」
セース・ノーテボーム【訳・松永美穂】「儀式 第三回」
タチヤーナ・トルスタヤ【訳・貝澤哉・高柳聡子】「クィシ 第三回」
アラン・ロブ=グリエ【訳・芳川泰久】「もどってきた鏡 最終回」
【追悼 田中りえ】
田中りえ「きょうは、はやかったわね」
枡野浩一「おやすみなさい、と田中りえさんへ」