125年めの「早稲田文学」展、開催!

早稲田大学小野梓記念館1F、道路に面したガラス張りの展示スペースで、「125年目の「早稲田文学」」展がはじまりました。
 

サイン入りパネルや、今では貴重な資料等々を展示。なかでも、世界一豪華な(?)小児用便器「文学の泉」は必見です!
「文学の泉」は、かつて編集室が保育園跡地にあった頃、取り残されていた小児用便器に、来室した著者のかたがたがサインを入れたもの。その後も移転のたびに、便器ごと一緒にお引っ越ししています。錚々たる文学者のサインが入っています、必見です!

展示期間は10月23日(金)〜11月中旬 (予定)です。
観覧無料。どうぞお立ち寄りください。
住所:169-8050 新宿区西早稲田 1-6-1 小野梓記念館1F


もう一つお知らせです。
早稲田文学」2015年冬号は11月7日発売予定。今号は、編集委員の藤井光氏による翻訳特集。詳細は近日中にアップします。ご期待ください!

公募プロジェクト開始! 最優秀作は世界へ!!

先日お知らせしました「GRANTA JAPAN with 早稲田文学」公募プロジェクトが、ついに始まりました!
このプロジェクトでは、数度の選考を経て、最優秀作に選ばれた作品は、来春刊行の「GJ」第3号「若手ベスト日本語作家」(仮)に掲載されます。
さらに英訳されて、英語圏最大の文芸誌「GRANTA」および12カ国語ある「GRANTA」国際版に送られることで、掲載を検討されます。そうして世界中の読者に読まれるチャンスを摑むことができるのです。

募集期間は、9月1日から10月31日まで。期間中であれば、何作でも応募することができます。
詳しくは以下の応募要項をご覧ください。


早稲田文学編集室 「GRANTA JAPAN with 早稲田文学」公募プロジェクト

「GRANTA JAPAN with 早稲田文学」公募プロジェクト、まもなく開始!!

新しい才能を募集!

「世界文学とは何か?」をめぐる議論は世界のあちこちで喧々諤々とされています。が、そうした議論を引っ張っていくのはいつの時代も新しく生まれる作品にほかなりません。

そんな「新しい作品」を公募するプロジェクトを始めます。

早稲田文学が、英語圏最大の文芸雑誌「GRANTA(グランタ)」との共同プロジェクトとして刊行中の「GRANTA JAPAN with 早稲田文学」(以下「GJ」)。その第3号に掲載する短篇小説を募集します。

GRANTAとGJのこと

「GRANTA」は、1889年にイギリスで創刊されました。「新しい作品を世に送ること」が雑誌の思想。これまで、ジョン・バンヴィルレイモンド・カーヴァーといったイギリスやアメリカの作家はもちろんのこと、ノーベル文学賞作家のガルシア=マルケスオルハン・パムク、さらには村上春樹といった作家たちの素晴らしい短篇を掲載しつづけ、国際的に読まれる文芸雑誌となっていきました。


 左から、「GRANTA」本誌の最新号「Possession(所有/取り付かれること)」特集(132号)、「The Map Is Not The Territory(地図は領土ではない)」特集(131号)。










それとともに同誌は、スペイン、イタリア、ブラジル、中国、ノルウェースウェーデン、トルコ、ポルトガルフィンランドブルガリアイスラエルの出版社と提携しており、それぞれの編集部が「GRANTA」国際版を刊行しています。

その国際版のひとつとして、「GJ」は2014年3月に創刊しました(発行:早稲田文学会/発売:早川書房/翻訳・出版協力:日本財団Read Japan Program)。創刊号では、イギリス編集部と日本編集部が密に連携して一から企画を立ち上げ、日本語・英語・スペイン語と使用言語の異なる、出自も居住地も多様な20人の作家が書き下ろす、世界文学色の強い誌面をつくりあげました(英「GRANTA」本誌は127号日本特集として、「GJ」創刊号と同時刊行)。

 左から、「GJ」第1号と「GRANTA」第127号。共通のイメージとして山のモチーフがあしらわれている。









若手ベスト作家あつまれ!

英「GRANTA」本誌が、世界的に知られるようになった要因の一つに、「若手ベスト作家」特集という名物企画があります。現代イギリスを代表する作家のイアン・マキューアン(当時35歳)、カズオ・イシグロ(当時29歳)らが選ばれ、評価を高めることになった若手作家の登竜門的な企画です。

この企画には、すでに第一線で活躍している実力派はもとより、次代を担うと目される新人作家が選ばれます。ここに登場する前はほとんど無名でありながら、この企画を機に活躍の場を広げる作家も少なくありません。実際、イシグロは、「若手ベスト作家」に数えられる前年にデビューしたばかり。同号では、出世作の長篇小説『浮世の画家』につながる瑞々しい短篇を発表しています。

  左から、「GRANTA」最初の「若手ベスト作家」特集(第7号)とスペイン語圏版(第113号)、ブラジル版(第121号)の同特集。










同誌の元編集長であるジョン・フリーマンが、この企画によって新人発掘を行うことで、長い歴史をもつ雑誌ながらも「今でも若々しくいられる」と語るように、媒体自体がつねに清新であり、毎号、新しい作品を世に送ることが「GRANTA」の思想です。「若手ベスト作家」特集はいわば同誌の核となるものです。

1983年に始まるこの企画は、現在ではイギリスやアメリカ合衆国だけでなく、スペイン語圏、ブラジル、フィンランドにまで広がって、各国の「若手ベスト作家」をとりあげています。

今春刊行の「GJ」第2号では、そんな「若手ベスト作家」たちを大特集。各国の歴代の傑作を本邦初訳しました。

「GJ」第2号には、カズオ・イシグロ、ジャネット・ウィンターソン、ジョナサン・サフラン・フォア、ダニエル・アラルコンら歴代の「若手ベスト作家」が集結。









いよいよ日本版「若手ベスト作家」始動!

そして2016年春の刊行に向けて、いよいよ待望の「若手ベスト日本語作家」特集が、「GJ」オリジナル企画として始動。「40歳以下のもっとも注目すべき日本語作家」10人を、新たに結成されたプロジェクト・チームが精選し、国内外に向けて発信します。

「GJ」プロジェクトチームは次の6名です。
堀江敏幸市川真人(「早稲田文学編集委員)、山口晶(早川書房編集本部長)、辛島デイヴィッド(「GJ」国際編集者)、貝澤哉(「早稲田文学」「GJ」編集人)、窪木竜也(「GJ」副編集人)

このプロジェクトチームで、ジャンルの枠を越えた多彩で魅力的なラインナップにするべく鋭意進行中です!

プラス1コンペティション始動!!

この「若手ベスト日本語作家」企画に向けて、今年9月からはじまるのが、「プラス1コンペティション」という公募プロジェクトです。プロジェクト・チーム選出の10人の作家にくわえ、「新しい才能」を求めて設けたこの一枠では、投稿作品を募り、最優秀作品を選び掲載します。さらに、その作品を英語に翻訳して、世界中の読者に送り届けようというものです。日本国内には数多の小説公募がありますが、類例のほとんどない試みです。

募集対象は、20枚の短篇小説です。「若手」=刊行時40歳以下という年齢制限がありますが、プロ/アマを不問とし、国籍も問いません。日本語を創作言語とする作家を広く求めます。

第一次予選では、GJ副編集長をはじめとする若手編集者が週ごとに交代で選考を担当し、選考後すぐにオンラインで結果発表します。応募期間中であれば、一度落選したとしても、違う担当者に向けて、同じ作品あるいは改稿して何度でもチャレンジ可能です(投稿ごとに応募券1枚が必要です)。

第一次予選を通過した作品は、さらに何段階かで精査され、最終的に上記のプロジェクト・チームの審査を経て、最優秀作が選ばれます。

デビュー、そして世界へ!

「プラス1」に選ばれた作品は「若手ベスト日本語作家」企画の10作とともに、「GJ」第3号に掲載。さらに英訳が行われ、「グランタ」本誌および国際版の各編集部に送られることで、世界中で読まれるチャンスを手に入れることができます(海外版での掲載は確約されません)。

過去の「GJ」掲載作では、第1号所収の全作が英訳、「グランタ」本誌の「日本」特集に掲載されました。そのうち村田沙耶香「清潔な結婚」はブラジル版「裏切り」特集とフィンランド版「セックス」特集に、同じく第1号の本谷有希子「〈この町から〉」は、イタリア版「悪」特集にそれぞれ掲載され、世界各国に広がっています。

 ブラジル版第13号、イタリア版第4号。










若手ベスト日本語作家として、世界へ羽ばたくチャンスを掴むため、奮ってご応募ください!

◆募集要項

対象:日本語で書かれた短篇小説

規定:8000字以内

資格:プロ・アマ、国籍を不問。2016年3月31日時点で、40歳以下であること。

発表:一次の予選通過は、投稿開始から順次SNSおよび早稲田文学ウェブサイト上で結果発表。

応募券:「GJ」第1号または第2号のオビに印字されたロゴを切り取り、原稿とともに送ること(以下の写真を参照)。

掲載:2016年3月刊行予定の「G J」第3号。

英訳:選ばれた作品は英訳され、英「GRANTA」ならびに国際版での掲載を検討される(掲載の有無は各編集部の判断によります)。

募集時期:2015年9月1日から10月31日まで(消印有効)。

応募方法:タイトル・筆名・本名・住所・連絡先電話番号・メールアドレス(メールを使わない場合は不要)・職業・略歴を、別紙に明記して同封のこと。作品の一枚目には必ずタイトルのみを記入。
 原則、以下の書式に則ってご応募ください。A4用紙(横)に35字×30行で出力し、右上の角をホチキス、クリップ等で綴じること(作品の構成上必要な場合は、上記の字数行数以外でも構いません)。表紙または末尾に文字数を附記してください。手書きの場合は、原稿用紙ほか任意の紙に筆記し、右上の角をホチキス・クリップ等で綴じてください。
 封筒に「GJ公募係あて」と朱書のうえ、下記宛先までお送りください。
〒169-8050 東京都新宿区西早稲田1-6-1 早稲田大学九号館地下1階 早稲田文学編集室
◎応募原稿は一切返却しません。


早稲田文学2015年秋号、発売!

ひと月ぶりの更新ですが、早稲田文学2015年秋号、本日発売です!(発行:早稲田文学会、発売:筑摩書房

今号は、編集委員による約90ページの総力責任編集企画を皮切りに、16年ぶりW受賞&史上最年長受賞で話題の新人賞受賞作、叙情と幻想の翻訳文学小特集、気鋭の創作、注目の討議、緊急アンケート等々、前号比100頁増の特別号です。
篠山紀信さんによる表紙・グラビア「Kishin×WB」、今号の被写体はインタヴューで登場の大江健三郎さん。自宅ならではのリラックスショットも掲載しています。

編集委員企画特集1「広島について、いろんなひとに聞いてみた」 責任編集・市川真人

戦後70年の「戦争の記憶と平和の奥底」をテーマに、その最も象徴的な一つである「広島」を多角的に捉え、日本の現在を浮かび上がらせる
【インタヴュー】
大江健三郎(聞き手・市川真人)「半世紀後の『ヒロシマ・ノート』」
堀川惠子 聞き手・重松清「戦争を語り伝えるということ」
栗原健太広島東洋カープ)聞き手・小山田浩子市川真人「8・6のスタジアム ――そして復活へ」

【創作】
小山田浩子「継承」
大久秀憲「地理を追って」

【フォト&エッセイ】
港千尋ヒロシマ・モナムール、50年後」
笹岡啓子「PARK CITY」

【メディアは広島についてどう伝えるか】
右田千代(NHKチーフプロデューサー) 聞き手・山登義明「きのこ雲の下で何が起きていたのか」の場合
西本雅実(中国新聞)「ヒロシマを記憶する」
横川慶治(テレビ新広島)「テレビ新広島ヒロシマを伝える」の場合」
脇田晃治(中国放送)「中国放送「Since1945 戦後70年広島スポーツのキセキ」の場合」

【ルポ】
佐々木俊輔「ヒロシマシティアパート観光案内 」

【テキスト】
東直子「広島の熱」
長谷部恭男「原爆と憲法
七木香枝「あれは暴力だよ。と、先生は静かに笑んだ。」

【本のまわりをたずねて】
特別篇 広島の書店・古書店・ブックカフェ

公開編集会議 東浩紀角田光代川上未映子+藤井光+ヤマザキマリ堀江敏幸市川真人貝澤哉

4月に行われ大きな話題となった討議の全容を収録。また今号から、編集委員特別エッセイも毎号掲載!

第二十五回早稲田文学新人賞受賞作発表!

受賞作=「贄のとき」中野睦夫  「小悪」桝田豊 
選評=マイケル・エメリック
選考委員が絶賛した2作の受賞作を全文掲載。受賞作を含めた最終候補作選評も。

新鋭によるエッジのきいた奇妙な中短篇

【中篇】矢部嵩「処方箋受付」
前号での先行掲載も話題を呼んだ、ジャンル越境型の異才が描く、薬を求める奇妙な旅とその果て。
【短篇】神慶太「歯科医の語ったシマウマについての興味深い逸話」
太田靖久「ヘイトフル」

小特集「昏い部屋の女たち」

アンナ・カヴァンアナイス・ニンヴァージニア・ウルフ…叙情と幻想の女性作家について、さまざまな角度から語る。
【短篇】
アンナ・カヴァン「穢れた寂しい浜辺」[本邦初訳]、「訪問」 西崎憲 訳・解説
【詩】
ジューナ・バーンズ「いとわしき女たちの書」[抄訳、本邦初訳] 舌津智之 訳・解説
【寄稿】
三角みづ紀「叙情の作家」
藤野可織「おつかれさまです」
仁木稔「東と西、共鳴する二つの魂」
矢口裕子「魂の実験室を訪ねて――アナイス・ニンのルヴシエンヌへの旅」
松田青子「過去のWと未来のW」
ジョアナ・カヴェナ 「ヴァージニア・ウルフと自分だけの部屋」 久保尚美 訳

カズオ・イシグロと杏のスペシャル・トーク!!

忘れられた巨人』刊行を記念して、6月に来日した作家と、その年来の愛読者である女優によるトーク
カズオ・イシグロ+杏 聞き手・市川真人「過去を思い 記憶を語る」訳 樋口武志

リニューアル予定の「WB」から新連載が特別出張!

谷原章介の「あの作家に会いたい」 ゲスト 西川美和

緊急企画 安全保障関連法案とその採決についてのアンケート

7月15日の安全保障関連法案の衆議院特別委員会可決を受け、校了前48時間での緊急アンケートを実施。87名回答。
三澤典丈 佐々木敦 藤井光 大塚英志 高原英理 西田亮介 守中高明 温又柔 浅田彰 盛田隆二 牧眞司 宮内悠介 都甲幸治 三田誠広 丸川哲史 石川義正 阿部公彦 三角みづ紀 水牛健太郎 大杉重男 川粼大助 石原千秋 太田靖久 吉川凪 四方田犬彦 上野昂志 山崎ナオコーラ 山本充 勝谷誠彦 岡和田晃 中村文則 郷原佳以 樋口ヒロユキ 渡邉大輔 小林エリカ 中島京子 木村朗子 柳原孝敦 絓秀実 円堂都司昭 倉数茂 高澤秀次 小山田浩子 玉川重機 木村友祐 千街晶之 下重暁子 秋元孝文 池田雄一 佐川愛子 佐藤康智 陣野俊史 立木康介 瀬川深 平山亜佐子 樺山三英 カニエ・ナハ 桜井鈴茂 高柳聡子 仙田学 いしいしんじ 阿部和重 淺川継太 榎本正樹 佐々木俊輔 笙野頼子 大橋由香子 間宮緑 横田創 牧野雅子 萩田洋文 小澤英実 古谷利裕 武田将明 松波太郎 大澤聡 谷崎由依 水谷真人 和久田頼男 舌津智之 川田宇一郎 奥定泰之 荻世いをら 新城カズマ 早助よう子 岩川ありさ 泉京鹿 全87名(回答到着順)

翻訳、特別寄稿、レビューも充実!

ウラジーミル・ソローキン「テルリア」訳 松下隆志
ドン・デリーロ「ホワイトノイズ」訳 都甲幸治
閻連科「炸裂志」訳 泉京鹿

【特別寄稿】
三宅美千代「わたしの恐怖をみなければならない」――現代日本における「慰安婦」証言の受容

【テキストレビューことばの庭】
山田航「現代川柳最前線」


早稲田文学2015年秋号は、全国の書店、Amazon、編集室CGIショップよりご購入いただけます。
これから読みどころをどんどん紹介していきます! ぜひお読みください。

早稲田文学 2015年秋号 (単行本)

早稲田文学 2015年秋号 (単行本)

東京国際ブックフェアでトークイベント!

明日7月1日から4日まで行われる、第22回東京国際ブックフェアで、早稲田文学関連のトークイベントを行います!

マイケル・エメリック+都甲幸治 トーク「世界文学と日本文学」

まず3日(金)に、気鋭の日米翻訳者ふたりによる討論を行います。
マイケル・エメリック氏は、川上弘美古川日出男現代日本文学の英訳者にして、「源氏物語」の研究者。
都甲幸治氏は、ジュノ・ディアスやドン・デリーロアメリカ文学の翻訳者であり、日本の文学の批評も行っています。
そんなおふたりに、現代日本文学とアメリカ文学、翻訳、さらにグローバルな環境下での人文学についてお話いただく予定です。

日時:7月3日(金) 15:30〜17:00
場所:人文社会科学イベントスペース[(一社)出版梓会] (ブースNo.1-14)
出演:マイケル・エメリック(UCLA上級准教授・翻訳家) 都甲幸治(早稲田大学教授・翻訳家)


東京国際ブックフェアは、東京国際展示場東京ビッグサイト」西展示棟で行われます。他にも楽しいイベント・ブースが目白押し! ぜひご参加ください!!(詳細はこちら

GRANTA JAPAN with 早稲田文学 2016 大型企画発表&トーク「新しい才能を見つける/育てる方法」

さらに、GRANTA JAPAN with 早稲田文学 2016をめぐるイベントを2日(木)に行います。こちらは「一般公開日」ではありませんが、出版関係者のみなさま、ぜひご参加ください。

GRANTA JAPAN with 早稲田文学2016では、前号で特集し好評を博した、英GRANTA伝統の「Best of Young Novelists」企画の日本版を、2016年3月刊行に刊行します。
「Best ofYoung Novelists」は、かつてカズオ・イシグロイアン・マキューアンらが選ばれ、高く評価されるきっかけとなった、若手作家の登竜門的な、GRANTAの看板企画です。
「40歳以下のもっとも注目すべき作家」10人を、新たに結成されたプロジェクト・チームが精選します。

GRANTAは雑誌の思想として「Magazine of New Writing(新しい作品)」を掲げています。それはGRANTA JAPANにも通底します。そこで今回、新たな才能を発掘する大型企画を行います。その全容を、国際ブックフェアで初披露。
それに合わせてトークイベントを行います。ぜひご参加ください!

日時:7月2日(木) 12:00〜13:00
場所:人文社会科学イベントスペース[(一社)出版梓会] (ブースNo.1-14)
参加:堀江敏幸(小説家・「早稲田文学編集委員)、山口晶(株式会社早川書房 出版本部長)、窪木竜也(「GRANTA JAPAN with 早稲田文学」副編集長 聞き手・市川真人(批評家・「早稲田文学」制作総指揮)

第25回新人賞、最終候補作品発表!

去る2014年9月16日に締め切りました第25回早稲田文学新人賞(マイケル・エメリック選考委員)の、最終候補作品が決定いたしました!
これまでの選考経過は、こちらをご覧ください。
最終候補作は、以下の15作品です。

最終候補作品

蒼井坂じゅーり「箱庭に住む息子たちは、今日も乳房を探し続け、見つけられず、帰ったのち夜を迎える」
浅倉由香「佐々木式」
大嶋シマ子「地と血とわたしと姉の髪」
大宮陽一「我が家のサンベリーナ」
川森柳児「楽しさの科学」
神粼麻耶「りっくんのヴィーナス」
神栄二「梵品」
コンス太ンチン男爵「災害のあと 震災のまえ」
志貴ダン「三一一一四四六氏と自由と再生」
鈴木鹿「真夏の平日」
中沢旭「贄のとき」
田豊「小悪」
森島丸石「ポリチンパン
安田裕希「地獄淵・淨玻璃鏡」
山野辺太郎「輝きの島」


最終選考の結果は、8月7日発売予定の「早稲田文学2015年秋号」にて発表します。ご期待ください!
※一次選考、二次選考の結果につきましては、小誌「2015年春号」「2015年夏号」をご覧ください。

トークイベント「女性作家が語る「戦争と小説」 ―中上健次『鳳仙花』を読みながら 熊野大学in東京」

終戦から70年を数える今年8月に向けて、トークイベントが行われます。
出演は、小説家の柴崎友香さん、中上紀さん、聞き手として文芸批評家の市川真人さん。

内容紹介

終戦から70年を数える今年8月。
いまや、戦争を知らない世代が人口の大半を占めつつあります。
そんな私たちが「戦争」について考えるには、フィクションを産み出す「創造力」と、かつて書かれた作品から「戦争と、それを知る世代」について考える「想像力」が役にたつ。
SFでもなければ軍記でもなく、時に日常の生活に、時に時代を超えた一族の物語に、そっと侵入する「戦争」について、戦争好きな男の子でなく、女性であり母である小説家たちが語る90分。
入口は、話題の日本文学全集に収載の、珍しく女性主人公で書かれた中上健次『鳳仙花』。
日本近代文学最後の作家とも呼ばれる中上健次が生前に興し、四半世紀経ったいまも毎夏にベテランから若手までの小説家や批評家が集う「熊野大学」のトークを、東京でも聞いてみませんか?
熊野大学については、こちらをご覧ください。熊野大学公式サイト: http://www.kumanodaigaku.com/

会場・日時

会場:ジュンク堂書店 池袋本店
日時:2015年07月14日(火)19:30 〜
詳細とお申し込みは、ジュンク堂書店ウェブサイトをご覧ください。

講師紹介

柴崎友香(しばさきともか)
73年大阪府生。大阪府立大学で地理学を専攻、写真部で街の風景を好んで写した後、機械メーカーに就職。
99年、短編「レッド、イエロー、オレンジ、オレンジ、ブルー」でデビュー。
『その街の今は』で織田作之助賞など3賞、『寝ても覚めても』で野間文芸新人賞
12年の『わたしがいなかった街で』は、1945年の大阪、1992年のユーゴ、2010年の世田谷と、
時空を重ねた歴史と戦禍の記憶を描いて転機を迎え、2014年『春の庭』で第151回芥川龍之介賞を受賞。

中上紀(なかがみのり)
71年東京生。学生時代を海外に過ごし東洋美術を学び、アジア各地を旅した経験をもとに
紀行「イラワジの赤い花」でデビュー。「彼女のプレンカ」ですばる文学賞中上健次の実娘。

市川真人(いちかわまこと)
71年東京生。早稲田大学准教授、雑誌「早稲田文学編集委員
TBS系情報番組「王様のブランチ」コメンテーター等を務める。
著書に『芥川賞はなぜ村上春樹に与えられなかったか』等。